大正創業 横浜 老舗 田村家豆腐店が贈る日本一世界一の高級豆腐を作る「@高級手作り豆腐専門店の田村家」
当ページ(おいしい豆腐の選び方)は、ニフティ株式会社の掲載依頼があり、『@nifty デイリーポータルZ (http://portal.nifty.com/)』サイトに、2005.9/21〜9/22の間、掲載されました。
おいしい豆腐の選び方(独り言シリーズ)
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〜美味い豆腐について、UNCHIKUを語ります。職人はこれくらい鼻っぱしが強くないといけない。〜
目次
1.原材料に注目せよ
2.保存方法に注目せよ
3.店の衛生管理はどうか?
4.製法にこだわりがあるか見抜くべし
5.店の意思を洞察せよ
6.まとめ
1.原材料に注目せよ
大豆

12月頃が新大豆の時期です。(冷暗所などへの保管、と言う保存状態も大切なファクターです。)
・産地や種類によって風味は異なる。あとは好みでしょう。近年の流通革命や品種改良により多様な嗜好の大豆が世に出てきて、選択肢が無限に増たといえます。どの大豆を使うかによって店の味の個性が決まると言っても言い過ぎではないでしょう。
国産大豆は生産量が少なく高価だが、総じて、粒が大きく、味が濃厚。
輸入大豆は一般流通の大豆と考えれば良い。世界的に収穫量が安定していない。
 (当店は一定の産地にこだわらず、その時、1番良い大豆を精選します。)

 遺伝子組み換え大豆は、表記が義務付けられている。
 
なんらの表記されていないもの及び『遺伝子組換えでない』とあるのは遺伝子組換えでない大豆である。

 当店のような豆腐の組合や団体に所属すると遺伝子組み換え大豆は流通しない取り決めがある。(組合員は店先に何らかの表記がるので参考にするといいでしょう。)

 また、大豆は匂いつけにチョットだけ使用し、脂のしぼりかすの大豆を粉にした『大豆粉』を使っている粗悪な豆腐屋がある。見極めは、店先におからがないのが目印。

 大豆については店主に聞いてみるのも良いでしょう。

お水

・水に関する表記があるか。

 豆腐の94%は水です。また、豆腐はとにかく雑味を嫌うので、良質新鮮な水は必須です。

 断言します。水に関する表記が特段ない場合若しくは店主に聞いても答えてくれない場合は、水道水と考えて下さい。水に対する配慮が浅い証拠です。

 水に注意を払っているなら、水に関する特別な表記がしてあるので、それを選ぶのが良いでしょう。水は大豆と並ぶ重要原材料ですから・・・当店は古来より港町横浜で世界の船乗り達に『赤道を越えても腐らない水』と賞賛された山梨県の大渓流『道志川』を水源とした水です。これを更に超純度のフレッシュミネラルウォーターとして使用しています。

凝固剤(にがりなど)

にがり:海精にがりであり、法定の表記により『塩化マグネシウム含有物』などと併記したりする。伊豆大島や沖縄など海のきれいな海水から採取する。古来からの生にがりである。豆腐にすると甘みが引き立つ。当店使用は伊豆大島産(詳細はクリック)のこれ。

グルコノデルタラクトン:お菓子のグ○コの語源、グルコースと言う栄養素が名前の由来。少ない大豆からより多くの豆腐を作る事が可能(約10倍)。業界では低濃度の豆乳でも上手に固める事ができると言われ、大量生産の豆腐に使われることが多い。低コストの豆腐向けで、余りイメージがよくない。1丁30円くらいの豆腐はほぼこれが使われている。
しかし、近年、グルコンの特徴的な凝固の状態を逆に、見直して良質の豆腐に使用する店もある。

・その他:硫酸カルシウムなどにがりに比べて安価であり、少ない大豆で大量生産が可能。

 にがりに代表される凝固剤は様々なものがある。凝固剤の特徴を活かし、新しい豆腐を開拓する店もあり、今後も研究の余地がある材料と言える。

保存料 (当店不使用)

 言わずもがなな、大量生産して大量に在庫を抱えるなら必須でしょうが・・・雑味の元。もちろん、当店は不使用。できたてが一番美味いですよ。

 保存できないものを保存しようなんて、そもそも間違い。だからそんな豆腐はおいしさに対する配慮は×でしょう。まあ、それ以前に毎日食べる食品として安全性が疑問ですね。

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2.保存方法に注目せよ
 豆腐は生ものですが、基本的に加熱して凝固させるため、熱で殺菌された食品です(あのOー157も75度で1分加熱すると死滅すると言われています)。そして、菌が繁殖しやすいとされる20〜30℃位の状態を、可能な限り短縮するため加熱した豆腐を急速冷却するのに、水にさらすのが昔からの製法なのです。

 しかし、豆腐が腐る行程は、そのさらした水から菌が繁殖していくというものです。更に、水にさらすと透明の水が黄色く濁りますが、それは旨味が逃げている証拠で、浸漬する時間だけ美味さが↓しています。せっかく美味く作っても…

 ちょっと傲慢な意見ですが、この考えから行くと、湯豆腐なんて食べ方は、最も豆腐をまずくする料理方法かもしれません。豆腐の旨味をどんどん煮出すのですからね。(まあ小生もたまに食べますが…でも理屈では…ですね。)

 そこで、当店の田村家豆腐のようにカップの容器で作り容器ごと冷やすと殺菌されたまま、旨味を閉じ込めることができます(その他の豆腐についても、旨味を逃さない工夫をしています。)。保存料なくしてある程度の保存を可能にしています。

 この技法を、充填豆腐と言い、当店もこの意味において理論上、最高峰の技法のひとつと考えます。

3.店の衛生管理はどうか?
 また、もう一つ大切な要素は、お店や道具の清掃及び消毒状況を知る事です。これは味ではなく皆様が口にする食品(豆腐)の安全性に直接関係する超重要なものですね。

 当店は閉店時に店を清掃し(器具は使用した都度洗浄します)、仕事始めの朝4時に毎朝、店・機械などの熱湯消毒をしています(見に来て頂いても結構ですよ。)。田村家の一番最初の仕事は器具の消毒なのです。

 掃除や消毒なんて、こんな当たり前のこといちいち書くなよ!!なんて思われるかもしれませんし、そう思われて仕方ありませんが…実は…

 あまり大きな声ではいえませんが、ほんの少し前まで、清掃なんか全くしない豆腐店も存在しました。信じられますか。
 衛生状態を適正に保っている店なんて、当たり前と思いますが、
保守的な豆腐業界は、その辺のモラルが低下してしまっていて、しかもまかり通っていた事実は、まだまだ、問題だらけの業界と言わざるを得ません。

 もちろん、当店のように昔から毎日清掃している店が大部分ですよ…
 当店の3代目店主も、豆腐屋稼業で一番辛いのはとのラジオ取材に対し、『
毎日の器具等の洗浄だ』と回答してましたし…

 そしてこれらの客観的な一つの目安となるものは…ズバリ、←のステッカーです。

 ←にあるステッカーは、自治体の○○市食品衛生局食品衛生委員会などより、検査や受講の後その証明としてもらえるもので、お店の衛生管理における一つの目安となるでしょう。
(←は当店が
横浜市から頂いたものですので、他自治体は、デザインが異なります…)

 そして、話はこれで終わりません。飽きてしまう話ですが、もう少しお付き合い下さいね。
 
消毒方法と言うのも、消費者の方はあまり注目しないと思いますが、重要です。

 消毒には薬品消毒熱湯消毒があります。薬品消毒は消毒効率はいいですが、残留消毒薬が豆乳を変色させたなどと言う事例が有るとおり、食品を変性させる新たな危険が有るのです。熱湯消毒は、説明するまでもなく一番安全と言えるでしょう。

 もちろん当店は熱湯消毒です。手間はかかりますが、最上の方法と信じて、毎朝湯沸しのボイラ音をたてています。

↑横浜市より検査・受講の後授与
4.製法にこだわりがあるか見抜くべし

 この充填豆腐、当店は積極的に使用しますが、しかし、業界では、充填豆腐の評判はあまりよろしくありません

 なぜか?それは、作りようによっては、イージーで機械(オートメーション)化が簡単で、大量生産品の代名詞みたいな印象なのです。

 彼らの言い分は恐らく『カイで寄せないし、一気に熱を加えて凝固させる事ができなくて、加熱の加減にムラができ、弾力のない、雑な豆腐しかできないよ(専門用語多数)。』と言うところでしょう。この内容を理解する必要は全くありません。

 この豆腐はいわゆる豆腐職人の技を用いなくても、一様豆腐と呼ばれるものが作れるので、職人のプライドが許さないのです。そしてそれゆえに、毛嫌いする人がいるのも事実です。

 しかし、頭をやわらかくして下さい。この技法で、豆腐を冷却する際のさらし水に豆腐の旨味が逃げるという事を防止できる点、保存料を使わなくて、ある程度の保存が可能になる点という↑でも説明した2つの利点において大変れている事は事実です。

 要は、↑の頑固な職人の言い分の問題がクリアできれば、こんな良い製法はないのです。そして、当店は経験や工夫によりそれらをカバーする製法を考案しました。当店の手作りの充填豆腐は色々計算されているのです。

 証拠を見せろと言う方は…食べてみて下さい。としか言えないのが残念です。製法は企業秘密、門外不出なのですから…

 また、これは余談ですが、工場で作る大量生産の豆腐はまずいと言うイメージは当然ですが、当店が定期的に色々なヨソの豆腐を購入して研究している中で、一瞬ですが、『え?これ大量生産なの?』と思わせる、馬鹿にできないものもあります。

 大きい声ではいえませんが、名のある有名店より全然おいしいと思ったこともあります。

 そして、近年、工場も良質の大豆を使うとかで材料や製法について、大変勉強している事が伺えます。

 しかし、それでも豆腐という繊細な食品を作るうえでは、小手先のテクニックに頼る部分が大きいと言われても仕方がありませんね。(機械行程に制約を受けますので、限界がるのです…)

 でもなぜ機械で作る大量生産の豆腐が駄目なのでしょう?その答えは、機械化のデメリットによるところが大きい。

 つまり、オートメーション化するには機械の行程に併せて、必要最低限のシンプルな行程にしなければいけないので、例えば、豆腐を作る上で、味を出すための重要な作業であっても、機械の規格に予定されていない作業はやりたくとも、重要でも、不可能なのです。新たに設備投資をして、レーンを買い替えるしかありません。これは現実的に無理な話ですね。

 この事実は、恐ろしいことに、すべての既製品に言えることでもあります。つまり、食品を量産する上では、味や安全性ではなく効率性(いくつ作れるのか)が優先するのです。

 安全性や味とかは、二の次三の次なのです。毎日、食べるものですよ豆腐は。・・・ありえませんね。

 一つ量産の豆腐でこの例をご紹介しましょう。

 例えば、豆乳は粘性が高い液体なので泡が立ちやすく、この泡がきれいな表面の豆腐や湯葉を作るときに邪魔になるのです。当店ですと、泡を掬い取ったり、泡が立ちにくいように丁寧に扱いますが、工場のラインでは、規格化された商品を作らなければいけないので、全てに消泡剤という添加物を添加して、強制的に泡を抑え、機械でも簡単にきれいな豆腐が早く簡略な手続きで、作れるようにしています(これはあくまで一例です。)。

 不要であるばかりか有害(一部)とも言える消泡剤(一部添加物)の使用が不可欠なのです。

 機械行程に併せて作業手順を安易にし、例えば消泡剤を使用して、豆腐をイージーに見た目きれいに作るとか、天候や、保存時の大豆の状態から、微調整する各種作業など職人の経験に基づく繊細な仕事を無視する事は、やはり繊細な食材、豆腐には向いていないと言えるでしょう。

 豆腐が繊細な味であることは皆さんもご存知の通りですから・・・

5.店の意思を洞察せよ
 工場で作って量販店で扱う豆腐より、豆腐屋の豆腐のほうが美味いのは以下の理由です。
大量生産でない(既製品でない)
できたてである。
豆腐を知ってる人間が作っている。
・豆腐屋の組合や団体で、商品の
品質管理などやっている。
・・・でも全ての町の豆腐屋が美味いとは残念ながら言えません
何故でしょう・・・

 当店はこう考えています。
 だって、
昔、豆腐とは、『職に困ったら豆腐屋になれ』と言われるくらい手間さえかければ、利益率の良い商売で、安物の代名詞だったんです。

 正直に白状します。数十年前、仕入れる大豆にとうもろこしとか何かの籾殻とかが入っていました。購入できる大豆は大変粗悪なものだったんです。いちいち手で拾ったものですよ。良質な食品とは言えませんね(だから、1丁30円のおいしくない豆腐を作ることは簡単なのです。)。

 だから、売り手感情としては、豆腐はもともと安いもの。それを2倍、3倍の値段で売ることなんて無理。日々忙しさに埋没している豆腐屋は、そう考えてしまう傾向です。
 そして、何でもかんでも伝統を墨守し続ける豆腐屋さんは昔の水準で豆腐を作るのです。もちろん昔の豆腐の良い部分はたくさん有ります。でもそんな
良質でない時代のレシピでは、どんな職人が幾ら頑張って作ってもそれなりの豆腐になってしまうでしょう。豊かな食生活の時代に対応していないのです。

 今は、本当においしいものを求める本物・本質志向の世の中大豆も種類・量とも比べ物にならないくらい豊かに流通してきました。そのような世の中では通用しないのです。当店の高品質の豆腐もこのような豊かな世の中に支えられていますし・・・
 豆腐の世界も2極分化してきて安いもの、高価なものが主流となっています。どちらを選択するるかはその店次第。選択によってその店の豆腐の付加価値が決まる・・・と言えるでしょう。

当店は、豆腐専門店のメリットを活かし味にこだわります。それが豆腐屋が存在する理由と考えるからです。当店は味で答えます。田村家豆腐ご賞味下さい。

6.ま と め
 日本人だから普段良く食べる豆腐そんな豆腐だからこそ、原材料に注意して、安全な豆腐を選びましょう。

 また、人々の嗜好はどんどん変わってきます。また、豆腐も大豆の流通などにより、より優れた豆腐を作れるすばらしい環境へと進化しています。そんな世の中で時代に合わせて最もうまい味を提供してこそ老舗ってもんです。

 そんな努力を軽視しこの作り方はうまいはずだなんて決めつけて、勉強しない店があるようです。そのような店と今の時代のうまいを追求し続ける店と差が開くのは当然と言えます。

 そのような着眼でお客様自身が感じられる良い豆腐に出会ってください。

 製法に頑固ではなく、作り出す味に頑固でなくてはいけない。当店は卑しくも老舗を名乗る店。これからも謙虚な姿勢で勉強し続けていきます。

※今更ですが、このページは、男の果てしなく純情な独断で書かれた独り言ですのでご了承下さい。
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